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エクサージの内村です。エントリーの間隔がかなり空いてしまいましたが、引き続きよろしくお願いします。
さて、今回はクライアントによくお話をする「携帯サイト構築のポイント」について書いてみたいと思います。
弊社は、私が創業前の勤務先から携帯サイト構築の仕事に携わっていた関係で、2008年3月31日にサービスが終了する「Tu-Ka」にまで対応したサイトを未だに作っているという筋金入りの会社です。そのため、社内には様々なノウハウが蓄積されています。
しかし、細かいテクニックはありますが重要なポイントは次の3つに絞られます。
PC向けのWebサイト構築においても、対象OSやブラウザの種類、バージョンの違いによってコンテンツがイメージ通りに表示されないことは、Webサイト構築に携わっている方には常識だと思います。
対して携帯電話には、ご存知のようにDoCoMo,au,SoftBankという3つのキャリアが存在します。しかし、DoCoMoにはさらにFOMAとmova、auではHDMLとx-html、SoftBankでは2Gと3Gというように、同一のキャリアであっても異なる仕様が混在しています。
さらに携帯電話はメーカー毎に仕様が異なるために、携帯サイト構築においては、同一キャリアであっても機種別に挙動が異なるといったことが起こりえます。
また携帯電話ではPCと異なり、ブラウザを入れ換えることはできませんし、開発用のエミュレーターでは機種別の違いまで確認することはできません。
したがって、携帯電話向けのWebサイト構築においては、携帯電話の機種別仕様を理解した上での構築が重要となり、場合によっては全機種でのテストも必要になります。またその場合においては、開発時間と費用の面から考えて単に全機種でテストを行うのではなく、適切な携帯端末に絞り込む、といったノウハウが求められます。
最近、「PCユーザーと携帯ユーザーは違う」「ネット文化圏とケータイ文化圏は異なる」と言われているように、普段PCをメインで使うユーザーと携帯をメインで使う人とでは、見えている世界が異なります。
これは一週間、携帯電話だけでインターネット・アクセスをしてみると解るのですが、PCと異なり携帯電話でネットサーフィンをすることは大変苦痛なんですね。
携帯電話は上下のキーだけで基本的にリンクを辿って行きます。また、画面が非常に小さいため、スクロールをするとページ間を移動するナビゲーション等が見えなくなってしまいます。そのため、できるだけキー操作が少なくて済むようなインターフェースでないと非常に使いにくいのです。
そこで、画面の上の方で出来るだけ伝えたい情報を伝え、なるべく少ない操作で情報にリーチできるための工夫が必要となります。また、画面が小さいために検索をした結果を順番に見てもらうことはユーザーに期待できません。そのため、キャッチーでかつ、ユーザーにとってベストな情報を提供するという「お勧め」を行うことが重要になります。
そう考えると、PCのサイトに携帯でアクセス出来る「フルブラウザ」は、通信速度や画面の大きさから考えると、今のヘビーユーザーにとっては「不要な機能」と言え、普及にはまだまだ時間が掛かるでしょう。
「ブラウザは共同開発し、今後いいものが出てくる」──ソフトバンクの孫社長が、ボーダフォン端末にフルブラウザを標準搭載していく方針を明らかにした。jigブラウザのユーザー数は3万5000人ほど
PCの場合、Webサイトにアクセスをしてもらうためには、URLを直接伝える以外の手段として、検索エンジンに登録する、バナー広告を出す、といったように他のサイトから流入させることを想定します。
しかし、PCでは簡単にできる「他のサイトから流入させる」ことが、携帯電話においては非常に難しくなっています。このことは、7月にau、10月にドコモが開始した公式メニューからの検索ができるようになった現在においてもあまり改善していません。この大きな理由は、携帯サイトには「リンクという発想が基本的にない」ということに尽きます。
例えばPCで話題になったサイトは今やブログで取り上げられ、そのブログからの流入が期待できます。ところが、携帯電話でブログを書く人は、面白いサイトを見つけてもわざわざ携帯電話でURLのリンクを張ることはしません。せいぜい「面白いサイトがあった」と書く位なのです。
また、携帯の検索エンジンを使う人であっても、PCとは異なりせいぜい上位10個ぐらいの検索結果を見るのが関の山です。そのため携帯サイトでの有力な広告媒体となるサイトというのはあまり存在せず、一部の検索ポータルやECサイト、懸賞サイトが使われているか、アフィリエイトでの誘導を行うぐらいです。
さらに、検索エンジンの精度がまだ低いため、携帯サイトの検索において主力なのは未だに「ディレクトリ登録」です。このことは、存在はするが検索エンジンを使っても見つけられないサイトが、かなりの数存在するということになります。
このように携帯サイトに流入させるためには、まだまだ他のサイトから行うことは難しく、リアルの媒体(雑誌、テレビ、交通広告等)を使うのが一般的なのです。
このように携帯サイト構築においても、基本的な事を積み上げていくことが成功の早道であり、携帯サイトといっても特別に難しいことはありません。しかし、一方で言えるのは携帯でのインターネット・アクセスの世界は、「PCよりも5年は遅れている」ということであり、そのためまだまだビッグプレーヤーになるチャンスがあるとも言えます。
つまりこのことは、インターネットを使って新たなビジネスやサービスを考えている企業は、既存の企業からシェアを勝ち取ることが難しいPCから始めるのではなく、携帯からまずは始めてみる事も検討する必要がある、ということを示しています。
実際、弊社パッケージに対する問い合わせも、今年に入って急に件数が増えてきております。「ドッグイヤー」で進むIT業界ですので、動くなら出来るだけ早いほうがポジションを確保できる可能性が高いでしょう。
PCで出遅れた、新規参入でシェアを確保したい、といった場合には「携帯」を検討してみてはいかがでしょうか?
投稿者 admin : 16:40 | コメント (0) | トラックバック
はじめまして。エクサージの内村です。
私の方では、コンサルティングからマーケティング・携帯のビジネスモデル等について書いていきたい、と思っておりますのでよろしくお願いします。
さて、総務省から
携帯電話でのインターネット利用がPCを初めて上回る--総務省調査
個人のインターネット利用端末について見ると、携帯電話等の移動端末の利用者数が前年末から1098万人増加(18.8%増)して推計6923万人に達し、パソコン利用者数(推計6601万人)を初めて上回り、モバイル化がさらに進展した。また、インターネット利用者(推計8529万人)の過半数(57.0%、推計4862万人)は、パソコンと移動端末を併用する一方、パソコンのみの利用者は521万人減少した。
2005年、全体の規模であるモバイルビジネス市場は7224億円になった。2002年の2986億円から約2.4倍、2004年の5196億円と比べても36%増(2028億円増)と大きく増加した。
という2つの調査結果が発表されています。
しかし、携帯電話でのインターネット・アクセスは、7月20日にauがGoogle検索を導入し、NTTドコモが10月5日からGoogleやYahoo!モバイルを含む13の検索サービスを利用できるようになり、SoftBankがYahoo!ケータイをポータルとした、今年になって本格化をしたと言えるのではないでしょうか?
こういった「携帯電話でのインターネット・アクセス」の流れが加速する中、面白い状況も出てきました。それは「Googleモバイル経由によるWebサイトへのアクセス対応」をどう考えるか?ということです。
現在、Googleモバイル(http://google.jp/)のサイトにアクセスをすると、この写真
のようなトップが表示されます。ここで、「ウェブ」の検索を行うとPC用のサイトを検索して結果一覧を表示します。
ここまではPCでアクセスをした時と同じですが、Googleモバイルが凄いのは検索結果のサイトが携帯用のページを持っていない場合には、Googleのゲートウェイサーバで携帯で見れるようにPCサイトを分割してこの写真
のように無理やり見せてしまうことです。
これによりどんな事が起こっているかといいますと、今までは携帯電話でニュースサイトを見る場合には、公式サイトにある新聞社のサイトを、お金を払って見るしかなかったユーザーが、PCサイトをGoogleモバイル経由で見る、ということが起こってしまったのです。
これはPCでは課金をしていなくても、携帯の公式サイトでは課金を行っている新聞社等の「情報発信サイト」にとっては死活問題になりかねない大きな問題です。
こういった状況が発生しているのに、10月12日に以下のニュースが流れました。
グーグルは10月12日、各種携帯電話から閲覧が可能な「Googleモバイルニュース」の提供を開始した。利用は無料。Googleモバイルのトップページ(http://google.jp/)のリンクからアクセスできる。
この記事で注目はこちら。
朝日新聞については記事全文の閲覧はできず朝日新聞の有料サイトにジャンプするようになっている。
つまり、一方ではGoogleモバイルによってPCサイトが携帯で閲覧できる状況があるのに、Googleモバイルの「ニュース」のところから入った場合には、有料サイトに飛ばされるというおかしな状況になっているということです。
今まで携帯電話においては、「コンテンツは有料」というのが当たり前でしたが、このニュースが示しているように協定を結んでいるであろうGoogleと朝日新聞の間ですら、このような事態が起っているのです。
このことは、携帯コンテンツだけで課金を行っていた企業にとっはてビジネス機会の喪失という状況を招く可能性もありますが、一方では新しいビジネスのチャンスでもあります。それはPC用のサイトだけしか現時点で作成をしている企業にとっては、携帯サイトを作るかどうかを判断できるマーケティングのチャンスとなっているということです。
つまり、自社サーバへのアクセス・ログを見て、
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; Google Wireless Transcoder;)
というアクセスが残っているのであれば、それはGoogleのゲートウェイ経由から来たという証拠です。
・数多く来ている=携帯で閲覧をしているユーザーが多い
ということであり、その企業は携帯電話向けにも情報を発信すべきである、ということなのです。(もちろん、そういった情報が適切にPCで既に発信されていることが前提になりますが。)
このように、「携帯電話でのインターネット・アクセス」が主流になってきて、技術がそれをカバーしようとし始めると、「PCサイトだけしか作っていないから関係ない。」「携帯サイトは対応をしているから大丈夫。」という訳にはいきません。
そのため、今後は今まで以上に「PCと携帯の両方の最新の状況を把握している企業に依頼をする」ということが重要になってきます。また、今まで携帯電話に目を向けていなかった企業であっても、携帯サイトを作る必要が出てくるということをこの事は示しています。